奔車紀行

つれづれ技術屋の趣味など いわば支所

積雪の中 宮ヶ瀬~丹沢山、塔ノ岳

今週も雪を求めて山へ。元々14日に行こうかと思ってた丹沢(宮ヶ瀬~丹沢山)のコース。今まで「宮ヶ瀬~丹沢山、不動ノ峰(樹氷)~大倉」や、「宮ヶ瀬~丹沢山、塔ノ岳 樹氷が良かった~」で多少慣れてるし、人も少なく雪が楽しめそうだったため。

 

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本厚木からの宮ヶ瀬のバスは、10数人乗っていたか。煤ヶ谷で4人降りたら、登山姿は自分だけ。湖への坂道辺りから、積もった雪が厚くなってるのが分かる。 ところが、写真撮影しようとしたら、電池残量が少ないと判明。家を出る時に、何か直感で忘れ物があるような気がしてたんだけど、物ではなくて残量だったか、、、、。直前に、別電池に充電とかしてたのに、交換してなかったというお粗末。

と言うことで、今回はデジカメの写真が少なくて、携帯での写真がいくつか。済みません、、、、。

 

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三叉路で着替えて走り出す。一応下はCW-Xで上はFinetrackの3番長袖と、一応走りの格好。

 

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登山路に入って、登山カードの箱の直前が狭くて凍ってた。しばらく先は土が露わだったし、まだ大丈夫と思ってアイゼン装着せず。岩肌にしがみつくような格好で通過。

ところが、50メートルもしないうちに左端の写真のような斜面になり、雪が固い。アイゼン(チェーンスパイク)装着。思うに、登山道に入ってすぐに装着しても良かったと思う。 ただし、緩やかな南向きの斜面では土の道の所が結構あった。外すのも面倒で、装着のまま。 トレースが少なくて「おっ良いぞ~」と思いながらも、雪が深くて多少CW-Xのままにするか不安になってきた。 右端の写真は、高畑山との分岐。そのしばらく前でカップルを追い越す格好になったけど、二人ともスノーシューをリュックにくくりつけてた。追い越すと言っても少し後について、道幅が広くなったところ(安全なところ)で先に行かせてもらった。

 

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高畑山の山頂には行かず、脇の道の方を選択。写真は、そこでの木の橋の部分だけど、トレースは橋の途中から山側に移ったみたい。それに倣ったが、雪が深かったら橋と山との堺が不明瞭で落っこちゃう。ストックとかが必要で、購入すべきかな~と頭をかすめる。

なお、高畑山の方から鈴の音。どうやら今回の遭遇3人目。ただし遠目には人と分かったけど、先行する格好になり、結構細い斜面の道などもCW-Xのままで進んだ。

ところが、金冷シのロープがある下り斜面で、トレース無し。しかも道を横に塞ぐように、短い幅なんだけど1メートルくらいの高さに雪が積もってる。CW-Xのままじゃ駄目そうと、CW-XPhenix EPIC Extreme Rainの下を羽織ろうと着替え。そしてジェルなどで栄養補給。

そうこうしてたら、高畑山辺りから鈴音のした人が近づいてきた。「トレース無しなんですよね」とか、こちらからしゃべると、「あっ~、その靴だったんだ~。どうりで軽やか。」と。こちらはいつもの、トレラン用のサロモン(XA PRO 3D ULTRA 2 GTX)。ただし、段々足は冷たくなってきた。(後々では靴のベロのところに氷の固まりが出来て痛くなってきたけど、まだこの頃は、そこまではなし。)

今日のルート予定など二言三言会話したら、その鈴音の人は、雪を払って、進んでいった。凄いと思いつつ、トレースができてラッキーとの思いも。 ちなみに金冷シ前の細い斜面の道には所々木や鉄の橋があり、パイプが手摺りになってる箇所もある。パイプ手摺りの1箇所でだったか、手袋が外れそうになった。手袋とパイプの間が急に凍ってしまったため。急に手袋を引っかけたようになり、押し戻された感覚で体のバランスをちょっと崩してしまい危なかった。橋の途中だったのも驚いた理由。

今回は他にも、塔ノ岳の直前の鎖場でも体験。どこでもそうとか橋や鎖場の最初からなら備えも出来るんだけど、場所やその周りの状況によるようで、急に遭遇する羽目になるので要注意。気温や体温/手袋の温度や湿度との微妙な関係なのかも知れない。

 

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しばらくその人の後を追ったら、向こうの休憩になり、こちらがラッセル交替した。そんなことを3,4回繰り返した。

途中で登山道だろうと思う箇所を通過して悪戦苦闘してたら、鈴音の人は尾根を方を進んで、再度ラッセル交替したこともあった。「こっちの方が楽」と。それ聞いてからは、無理に(几帳面に?)登山道を進むよりも、雪の少ない方を選ぶ作戦にした。今までも何度か経験して知ってはいたんだけど、以前は立ち往生してから。今回は、予想しながらの道選びとなった。ただ、良かれと思って進んでも、また登山道の吹きだまりを横切ることがあったりとうまく行かないことに何度か遭遇した。

しばらくしたら、トレースがあった。どうも丹沢山方向からの人。ただし、擦れ違わなかったので??と思ってた。鈴音の人曰く、宮ヶ瀬ではないところへ降りるルートがあるようだし、冬に尾根づたいの練習なりを行っているようだとのこと。なお、鈴音の人は冬の今回のルートを何度か歩いているが、雪の量としては一番多いみたいな事を言ってた。 鈴音の人と、奥多摩の方は対比的に、雪が降らなかったり少なかったりとの話にもなった。きっと丹沢で雨や雪になるからだろうとの持論を紹介。大山のことを”雨降山”と呼ぶのもそんな理由かも知れない件も。

なお鈴音の人はサングラスかけてた。今回自分は持参しなかったし、宮ヶ瀬~丹沢山は木々の間が多いのも理由だったけど、次回昼時に塔ノ岳-丹沢山を歩く/走る時は準備しておこうと思う。日が照ると眩しく感じる時が何度かあった。 どこでか「ここまで来たら、もう引き返す気はないでしょう」と言われて「ええ」と答えたけど、その頃はまだ(以前と同じように)大倉まで行くのが当然と考えていた。また頭のイメージは、少し遅めの昼食を丹沢山で摂ってたら鈴音の人が山頂に来て、お礼を言って塔ノ岳に向かうだった。

 

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写真は、無名ノ頭の少し先の下り。写真の部分はそうでもないけど、トレースが不明瞭。 実は時刻は14時過ぎ。もっと以前に時間とかを再確認して、引き返すことも検討すれば良かったかもしれない。その後は特に下りのトレースが不明瞭で、思いの外下りでも四苦八苦してしまった。

「ここまで来たら、もう引き返す気はないでしょう」というのは、多少トレースあるから一人で大丈夫?との意味だったのかも知れないと、つい考えてしまった。 なお、鈴音の人以外のトレースは、逆方向。しかもスノーシューがほとんど。登りと下りの違いから歩幅が違う格好になって、勾配があるとトレースなしと大差ない。考えたら当たり前でもあるけど、なんか実感して勉強になった感じだった。グループの時とかは、ある程度共通的な歩幅で進んだ方が良いのだろう。

この辺りのトレースはいくつかあったけど、結構ばらけていた。(自分自身もはっきり覚えてなくて想像だけど)登山道が結構曲がりくねっていることや、各自が良さそうに思うコースを選んでトライしたためだろう。登りの人の考えと下りの人の考えじゃ違うし、同じ方向でも大回りの方が良さそうと思う人もいれば直進でチャレンジしてみる人もいるという感じか。なかなか、動物的”勘”が必要とされて、結構面白かった。目からの情報や、踏み込んだ時の足からの情報での判断が必要で、特に後者は普段活用しないのでちょっとした訓練にもなった気がした。

 

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左は、登山道脇に板状の雪庇みたいになってたのでパチリ。右は、”瀬戸沢の頭”での昼食。 昼食と言うよりも、15時半近くだったので時間的には昼休みの軽食に近い。

ずーーっと丹沢山で昼食と思ってたけど、ガス欠状態に近くて、ベンチもあったために食事とした。 テーブルが雪に覆われてて手で払ったり、よほど腹が空いてたのか麺が蒸れてないのに食べる始末。雪を払って座れれば良いんだけど、雪がついてたこともあり立ったまま。まっ、仕方なかったけど、もっと計画的に食事を取れば良かった。(って、この類は、そう簡単に計画通りには行かないだろうけど。)

昼食の様子の写真に麺の片が映っているのは、ある意味わざと。そんなにぎゅうぎゅう詰めしたつもりはないのに、麺が少し砕けてた。リュックのテルモスとの関係や、思いの外、体が動いたのかもしれない。小さな容器に入れたり工夫が必要そうと感じて写真に納めといた。 (自宅で、100円ショップで買った容器にぴったりのがあった。トレランのリュックにはちょっと嵩張る気もするけど、次回はその容器に入れて行こうと思う。)

風があると寒さがきつそうだったので、上着の方もPhenix EPIC Extreme Rainを羽織った。ランプなどもウェストポーチに入れて取り出しやすいようにした。 時間が遅くなりつつあったこともあり、万一丹沢山から塔ノ岳方向もトレースが少なかったらどうしようと頭をよぎった。今日は天気良かったから、そこそこの人が通ったはずだろうけど、つい悪い方への心づもりもしておいた。

 

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丹沢山山頂。もう誰もいない。写真撮影したら、即塔ノ岳方向へ。

朝では、丹沢山まで行ったら少し蛭ヶ岳の方向へトライするつもりなどとTwitterでつぶやいたが、とてもとてもそんな余裕はない時間帯になってしまった。筋肉の痛みなどはさほどでもなかったが、足の冷えが結構堪えてきた。また、朝での蛭ヶ岳方向へトライの理由の一つに樹氷があったけど、丹沢山への途中でも樹氷は無し。12月末では蛭ヶ岳方向へほんの少し下った所の樹氷が素晴らしかったけど、今回はそこを見ることなく塔ノ岳方向へ。

写真撮っておくべきだったけど、塔ノ岳へ道はトレースというか雪は踏み固まっていた。良かった~。所々穴ぼこ的な所はあったけど、多少の登りもジョギングモードで走れるレベル。

 

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塔ノ岳手前からの富士山。携帯での写真。もうデジカメは完全な電池切れで、起動もしない。割と良い風景だったので、ちょっと残念。

塔ノ岳への途中(竜ヶ馬場)で、塔ノ岳方向へのソロの人と会った。その人は小屋までと言ってて塔ノ岳までみたい。今日は丹沢山からのようで、(明日の朝は最高の展望のように思えて)ある意味贅沢。こちらは大倉までと返事して、急いだ。

塔ノ岳の直前で、ふと気配を感じてみたら、2メートルくらい離れたところに塔ノ岳の”主”(シカ)。結構びびった。急いでカメラを出そうと思ってけど電池切れだし、携帯だと音やフラッシュになりそうで止めた。そっちもちょっと残念。

塔ノ岳山頂は、写真撮影の2,3人が外に出てる程度。山頂では思ったほど雪が積もってなくて、多くの石が見えてた。風のせいもあるし、小屋の回りに雪が積んであったので、多少雪かきしたのかも知れない。 塔ノ岳からの下りの階段は、一瞬雪がなかったけど、その先は積もってるようだったのでアイゼンはそのまま。(その後も小屋の回りとかで雪のないところもあったけど、アイゼンはそのまま。最終的には一本松の辺りで外した。) 大倉尾根の金冷しでランプオン。

 

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金冷しのちょっと先のところからの富士山。こちらも割と良い風景だったので、デジカメの電池切れがちょっと残念。

今回も塔ノ岳~大倉まで人と遭遇しないのかなと少し心細くなったけど、計3グループ6人ほどに遭遇。ただし、うち1グループ3人は、うずくまってるように見えた。「怪我じゃないですよね」と聞いたら、どうもうち一人が普通のシューズで往生してる感じ。リーダーのような人がその旨教えてくれて、どれくらいまで雪ですかねとか聞くので、見晴らしの良い小屋辺りかもと返事した。見晴茶屋のこと。ただ、登山道の雪は、一本松辺りまでだったので、ちょっと外れてはいたけど、まっそんなに違わないので悪くはないだろう。 帰ってから思ったけど、あの3人グループは昨日登って小屋泊だったんだろうか? 今日登ったら雪の量がだいたい分かるだろうし、小屋泊だったのならもう少し早めに出立すべきだったのにとかも思った。自分は他の人を言えない状況だったんだけど。

下りはそこそこ急ぎ足。膝に来てるし、靴のベルの部分の氷がなかなか自然に取れない。足の踵部分が痛くなってきた。スーパー銭湯でも気が付かなかったけど、帰宅して確認したらアキレス腱の下の方に”マメ”が出来てた。右の方のマメは皮がむけてひどい。また足が荒れてたり軽いキズがある。超軽微の凍傷とか氷での擦過傷と思われる。やはり、雪山に備えて、スパッツ購入の(再)検討が必要かも知れない。

大倉には19時過ぎに到着。トイレとか少し身支度整えてパスモの準備とかしてたら、バスが来た。結構ラッキー。 足が痛い事もあって歩くのが億劫になり、お風呂をどうしようかと思ったけど、結局いつもの東海大学前の「さざんか」。そしてその後、駅近くの居酒屋さんで一人祝杯とした。

 

最近は一人鍋がOKの居酒屋さんが少なくけど、今回はその一人鍋にした。また、帰りの最寄り駅でタンメン。 結構良い想い出の登山となった。鈴音の人にお礼を言うタイミングを逸したので、ここでお礼を書いとく。助かりました~、ありがとうございます。

距離は23kmとしておく。コースタイムは以下。

08:47 三叉路

13:43 本間の頭

14:00 無名の頭

14:26 円山木ノ頭

15:02 太丸の頭

15:25-41 瀬戸沢の頭

16:30 丹沢山

17:22 塔ノ岳

19:02 大倉

 

今年は雪が多いこともあって、まだ何度かチャレンジしたい。マメの治療もだけど、スパッツの購入は是非考えたい。ストックも検討だけど、先立つものがないから、そっちは当面先かな。

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