先月の雁ヶ腹摺山(がんがはらすりやま)での登頂で、富士山の前に位置する三ツ峠山からの富士山の眺望にチャレンジしたくなった。大菩薩峠のように、大抵「山と高原地図」を購入して下調べするんだけど、そう何度も行く所じゃないだろうと、山行記などのチェックで済ませた。三つ峠が大菩薩峠とは別の地図(富士山と一緒)で、新規に買うのも抵抗あったし、三つ峠駅からのピストンなので道に迷うこともないだろうとの考え。
今朝は、時間的にちょうど「ホリデー快速 富士山号」を利用できそうだったので、JRの町田駅で三つ峠駅まで切符を購入した。係の人が、帰りは不要?って訊いたけど、どうもJRと富士急行線とのキップの関係が良くわかってなかったので行きだけにした。 ご存じのように三つ峠駅や富士山駅とか河口湖駅までは、JRで大月駅まで行って、その後富士急行線になる。大月駅(正確にはそのずっと先の韮崎駅)まではPASMO/Suicaが使える。富士急行線では使えない。ただし、(キップ購入の意味では)厄介なことに、JRでの富士急行線乗り入れの電車がある。今回の「ホリデー快速 富士山号」がまさにそれ。
さらに言えば、大月駅でのJRからの乗り換えが直感的に分かりにくい。定期券の人がいるためか、素通り出来てしまう感じだ。本件の乗車券のことは後述。
高尾駅で、「ホリデー快速 富士山号」に乗り換えた。ちなみに、ここ2回ほど高尾駅での乗り換え時には、おにぎり屋さんに出向くんだけど、今回も広島菜などのおにぎりを購入した。 奥多摩などへのホリデー快速のイメージだったけど、特急電車と余り変わらない。暖房も効いてて席もゆったり。偉く得した気分になった。ただし、ぬくぬくとしてて、降りてから走りモードにチェンジできるか不安にすらなった。
車窓からの富士山。最初はラッキーと思ったけど、富士山が近づいてもくっきりにならない。霞んでる。雲が皆無なので、返って残念の度合いが増していった。
三つ峠駅では、電車が少し待ち合わせ。線路を横切って出口へだったので、その時パチリ。結構カメラを持って撮影してる人達がいた。 右のは駅の前や駅舎の様子。駅前が閑散としてて、なんでだろう?と。土産物屋さんもシャッター。山行記などにも書いてあったけど、昔はこちらからの登山が少なくなかったようだけど、河口湖からのロープウェイなどが出来てそちらからの人が増えたようだ。
駅前からジョギング。荷物が少なくなくてリュックに括ったりしとくのも面倒と、ストックは最初から手持ちにした。結果的には、最初はほとんど雪がなかったので、畳んで持っても良かった。
最初だったので、駅界隈で案内を探すのに手間取る箇所もあったけど、三ッ峠グリーンセンターへの道に出たら緑の路側帯などもあって分かりやすかった。路側帯があるおかけで、少し気分的に走りやすいというか歩きやすい。大菩薩峠などへの駅からの道と比較して、帰りも歩けそうと思った。
山行記でも見かけた、ネコバス。三ツ峠山行き。個人が趣味で掲げているようだ。
グリーンセンター、そして公園脇のアスファルトをジョギングで。途中ウッドチップの迂回路があり、そちらの利用した。2番目の写真はトイレ。三ツ峠山(3つの山)を模したもの。 アスファルトやコンクリートの道路はそこそこの勾配で、少し走っては歩きといった感じ。
ここも、恩賜林(おんしりん)。
落ち着いた感じの登山道。個人的にはこれくらいが良い。 一部凍ってる部分が見える所もあったけど、(登山道入口からしばらくは)基本的には落ち葉道。
股のぞきからの富士山。左のは逆光に近くて、写真では富士山も見えず。右の写真でも見えはするけど霞んでて、せっかく来たのにとの思いも。
馬返しの掲示があったかちゃんと覚えてないけど、さらに勾配が急になってきた。右の写真は、どんぐりなどへの水が岩を少しづつ削ったんだろう。1,2個の穴は目にしたけど、今回のは結構個数が多い。
八十八大師のお地蔵さん達。山行記では、もっと荒れた感じのもあったけど、一度整理したのかな。 なおそれよりも、右の写真での中央の鉄板に書かれてる(多分)「サクラフィルム」の文字が気になった。昔、一世を風靡したというのも変だけど、富士フイルムと双璧だったとも言えるサクラカラー。今はコニカミノルタだし、カメラ部門はソニーに引き継がれてる。お地蔵さんやその鉄板の文字を見て、なんか時代が止まってる感じが一瞬した。
ちなみに屏風岩までは、1人のトレランの人と、登山姿はカップルとソロの人。登山姿の人達は、ちょっとムスッとしてて、挨拶もしそうになかった。カップルの2人もそうで、三つ峠のこのルートってそんなもんなのかなとの印象。(ただし、屏風岩での人達とか帰りでの遭遇の人達は愛想良かったので、たまたまだったのかな。)
屏風岩。ロッククライミングのメッカと聞いてたけど、冬だし雪もあってクライミングの人は見かけなかった。
初めてのコースで、遠くからあそこが屏風岩かなと思う場所を何度か目にするけど、一本調子で近づいてく訳でもなくて「まだ~?」といった感じ。逆に距離表示も含めてなんか掲示物があるかと思ったけどそれもなくて、進むにつれて岩の絶壁度が増す感じ。
落下物とか人がいると怖いので、上の方も見るようにした。圧倒される。写真ではなかなか臨場感が出せないけど、屏風岩が今回で一番の収穫だったかな。しかも、個人的には、屏風岩近辺からの富士山の方が、頂上などの富士山よりも形的に良さそうに思えた。まっ、頂上からの富士山が霞んでしまっていたのも背景にあるかもしれないが。
それまで余りルートで悩むことはなかったけど、尾根への三叉路があって、良くわからないまま左へ進んだ。三ツ峠山荘の前に出た。三叉路で三ツ峠山荘への案内はあったけど、別の方は何処へか出てたか??
三ツ峠山って、木無山(1,732m)、開運山(1,785m)、御巣鷹山(1,775m)の3つからなると聞いていて、尾根にその案内があるかと思ったけど、それらしきものがない。木無山が三ツ峠山荘の東側のはずと思って、少しそちらに行ってみることにした。バーンになった下り坂。アイゼン付けようかとも思ったけど、ストックで対応した。
三ツ峠山荘の東側の展望所からの富士山。残念、霞んでる。
さらに東側に木無山があるように感じたけど、その案内は見えず。逆にロープウェイの方向を示す案内。なんか山と言うより観光地みたいな感じもして、ちょっとゲンナリ。(実際は、ロープウェイまでそこそこの距離があるようだ。) ミニチキンラーメンなどでの昼食。その後、開運山へ向かうことにした。
三ツ峠山荘前では、車を吹かしてた。ディーゼル臭? 臭いもだし、(一般人は別としても)車でこれるんだと分かって、少し興ざめ。もちろん、荷物運びなどは車が便利なんだろうけど、、、。 その先に小高い丘。何組か休憩してた。そこが木無山かもしれないと思ったけど、山名も他の山へのルート説明も無し。
そのまま開運山方向へ進むことにした。 トイレの掲示があったので行ってみたけど、冬期は使用禁止。そっちは俗世間離れ/山では良くある話しで、さっきの車の件とのギャップに少しビックリ。
写真は開運山への中腹の電波塔と、山頂からの富士山。
うろ覚えで頂上から御巣鷹山へのルートがありそうに思ったけど、見つからず。(と言うか、ちょうどカップルが食事してた奥に御巣鷹山へのルート道があった。雪や食事の人影で気づかなかった。) もう一度小屋などの方に降りて、工事用の道?を御巣鷹山へ進むことにした。
御巣鷹山への道は、尾根ではさほど踏み固まっておらず、楽しい冬山といった感じ。ただし、それも一瞬。しかも御巣鷹山の山頂って、電波塔があるだけで、山頂の掲示など全く無し。右の写真は、何か行き先の掲示っぽいもので、証拠くらいの気持ちでパチリ。
工事用の道?まで戻ると、開運山への矢印があったので進んでみた。雪のせいか狭い道。いくつかの他からしたら大きくない電波塔や小屋の脇を抜けたら、開運山の山頂が見えてきた。
細い道からの開運山山頂、そして山頂からの富士山。
左は四季楽園の前の様子。上る際の三叉路の片方は、ここに出るようだ。 さらに下ると分かれてて、右の写真のように開運山により近い小屋(ただし営業しておらず)の前に出るみたいだ。
下りでは、走れるところは走ろうとした。ただし、頂上に近いところでは所々バーンになってたので、ストックで対応。
今回のお風呂は、三つ峠グリーンセンター。写真は山行記でも良く目にする登山道の図だけど、3つの山の1つは屏風岩のことを示している感じ。木無山がもう少し左にあっても良さそうに思う。 それよりも、余りに絶壁を協調した図になりすぎてる気がする。ハイカーとかは、ちょっと引いてしまうのではないだろうか、、、。 右の写真は、皇太子が登った/休憩したとの石碑。大菩薩峠の帰りにも写真の掲示とか見たけど、同じ頃なのか??
グリーンセンターは、全体は結構大きかったけど、お風呂はそうでもなかった。スポーツ施設や宿泊も出来るようだ。湯船は3つ、天然温泉でもない。お風呂の仕組みが結構分かりにくくて、土産物コーナー脇でお金を払う。小型ロッカーはあるようだけど、籠に荷物を入れとくやり方。なので、ロッカーキーとかはなし。 登山パック(入浴料・お飲み物・おつまみ3点・駅までの送迎)なるものが気になって、おつまみ3点は固定なのか聞こうとした。
ところがそもそも、食堂が17時からで、登山パックは申し込めないような、、、。まっいいやと、お金払ってお風呂へ。 風呂場では、他は1人。悦に入って歌ってる。そこそこのボリュームで延々と。それも、うーーん。^.^;;
多少17時を待つようにして、食堂へ。ビールなど。食堂の係の人に聞いたら、おつまみ3点は固定みたい。枝豆とか冷や奴など。17時からと言うのも分からなくはないけど、登山の下山時刻としては早過ぎるかな。 登山パックでもないし、駅までもさほど距離は無さそうで、歩くことにした。携帯電話で路線確認したら多少時間の余裕あり。
途中の空き地からの富士山。今日の中で一番良かったかな。
駅に着いて時刻表を確認したら、ちょうど発車した後。がーーん。経路検索では、出なかった時刻のもの。奥多摩などでも時々発生して、駅時刻表まで確認する時もあるんだけど、今日も悪い方に遭遇。少し運気が良くない。
時間が出来てしまったので、駅の人に、キップのことを聞いてみた。三つ峠駅でJRを含めた切符が買えるかと。基本は駄目みたい。ただし観光キップなるものがあって、それだと富士急行線が乗り降り自由みたい。そのキップも自分の場合必要になる時があるか??
待合室でブラブラしてたら、UTMFのポスター。こんなところにも貼るんだ~と少し驚き。今年のはなかなか格好良い。
帰りは富士急行も中央線も各駅停車。朝のと電車という意味では雲泥の差。 大月駅で少しゴタゴタ。富士急行の改札出たら、JRのホーム。PASMOで大月駅で出た/JRに入ったことになってないので、JRの係の人に問い合わせ。何処からと言われたから、富士急行で来た旨を言った。そして一旦出て、PASMOで入場。富士急行の出口に、JR乗り換え口と出口があったのかもしれないけど、良くわからなかった。
今回はJRの電車まで時間があったから気にならなかったけど、JRから急いで富士急行へ乗り換える人達を目にすることが少なくない。切符販売機の前で焦っているように思える。ここの乗り換えがスムーズになればいいのに。あるいは、富士急行もPASMO・SuiCaが使えるようになると良いんだけど、、、。まっ、駅が工事しているように思えるので、出入り口は分かりやすくなるのかもしれない。
距離は、えいやっで16kmとしておく。コースタイムは以下。
10:22 三つ峠駅スタート
11:10 登山道入口
11:32 股のぞき
12:14 八十八大師
12:55-10 三ツ峠山荘先の展望所
13:32 開運山山頂
13:54 御巣鷹山山頂
14:07 開運山山頂 (再)
14:12 四季楽園前
15:12 登山道入口
15:30 グリーンセンター
富士山が霞んでて、もう一度チャレンジしたい気はあるけど、どうなるかちょっと微妙。
追記:大月駅での乗り換えに関しては、以下にまとまっているようだ。ただし、基本的に/根本的に分かりにくい。^.^;; 分かりやすい方法に出来ないものか、、、。 http://www.fujikyu-railway.jp/forms/info/info.aspx?info_id=4082
追記その2:何気にTV(MX)見てたら、アニメ。少女マンガ風のもので「ヤマノススメ」。登山の様子なんだけど、「三つ峠」で、三つ峠駅からのルート。達磨石など描画が結構リアルで驚いた。三つ峠駅からのルートというか三ツ峠山自体、アニメに登場するほどメジャーじゃないと思うので、そちらも結構驚いた。 興味あればコミックも出てるようなので、どうぞ。 左のが三つ峠の話の出ている巻で、アニメの方が登山ルートの描画はリアルかな。(逆にその前後の脈絡がわかったりし、自分は見なかったボルダリングの話も出てて面白かった。) 他の巻では高尾山や富士山の登山、そして登山での基本的なことなどもストーリーにあるようなので、初心的なこととしても参考になると思う。
なお、アニメなどの舞台を訪れることを”巡礼”と呼ぶそうだ。ヤマノススメの場合、埼玉県の飯能市。ここで話題にしている三ツ峠山をアニメとの比較で訪れるのも巡礼と呼ぶ人もいるようで、ある意味2月の三ツ峠山登山は先行巡礼の格好になったとも言える。 ちなみに、以下がMXのセカンドシーズンのページだけど、直近の放送予定がメンテされてない。 http://s.mxtv.jp/yamanosusume2/