先だって書いた「水泳クラブ世界一決定戦(ISL2020)」のテレビ中継を、録画再生して何度か見た。
中継冒頭が結構けばけばしくて、ギョッ。「トランスフォーマー」みたいなオープニング動画とか、会場での入場でも後ろの方にそんな映像。今回の放送では参加4チームなんだけど、各チーム(クラブ)のエリアも、昔で言うとネオンピカピカみたいな感じ。大会そのものが新しくて、スリルに富んだ構成にはマッチしてるものの、ルールなどに馴染みが無くて最初戸惑った。
映像での競泳選手のフォームを参考にしたいというのが主な目的だったけど、例えば以下のように選手後方にその時の順位が表示される。観戦ということではスリル満点なんだけど、キックの様子を見たい要望にはそぐわない。今回個人的に確認したかった1つは、水中映像の特にターン後しばらくしてのプール中央あたりの映像。それは、少なかった。逆に、ターン直前直後の映像はそれなりの回数出たし、クイックターンの高精細でのスローモーションもあったりして参考になった。(結構お尻が壁に近くてびっくり。)
屋根寄りというか上からの映像が結構あった。時間も長くて、確認しときたかった項目で、そちらは参考度大。背泳ぎでのストローク、あるいはそもそも背泳ぎでの蛇行も一目瞭然。オリンピック級の人でも、あの程度は蛇行するんだ~みたいな感想。少しアップも含めてくれるとありがたかったが。
今大会、クラブ対抗で、例えば日本からは「TOKYO FROG KINGS」(東京フロッグキングス)が出場してるけど、外国籍の選手もチラホラ。チームと個人に順位により得点が与えられて、それによってチームの順位やMVPを競う。
観戦を楽しむには、そもそもISLとかを知ってた方が良いかと思う。ウィキとかにも書かれて入る。ただし、ウィキでは冒頭に「複数の問題あり」の表示。
インターナショナル・スイミング・リーグ - Wikipedia
厳密にはどんな団体かとか財源はとかは多少気になる。(ネットではウクライナの実業家の私費が原資みたいな記事があるけど、、。)
FINA(国際水泳連盟)とは全く別の団体。大会スポンサーとかがいても良さそうだけど、会場やスイムキャップにそれらしいのが書かれてるわけじゃない。選手のキャップやウェアでは、ISLとかチームロゴっぽいのはあるけど、国内大会では良く見かける企業や大学のロゴも無い。
1回の大会で4チーム出場、各チーム2名参加の計8人で競う。少しややこしいのは、参加チームの総当たりをやった後に準決勝、そして決勝のレースを行う。結構な長丁場の大会。長丁場なのは、サッカーのワールドカップとか、そんなイメージ。後述するけど、本来は世界を転戦。ただし今シーズンは、新型コロナの影響で、ハンガリーのブタペスト固定での開催。前大会もそうだろうけど、25mの短水路。
1レースに8人出場で、1位に9点、2位に7点、、、8位に1点が与えられる。リレーは倍になり、1位に18点など。ただしがあって、今年に採用されたのが「ジャックポット」。泳法なり距離で異なるが、1位とのタイム差が規定以上の選手のポイントが1位の選手に与えられる時がある。例えば1位がぶっちぎりでコールして、規定が1秒になってて2位以下を1秒超え引き離したら、1位の選手は37点。それがチーム得点にもなる。(逆にそのレースの他の選手は0点。)
視聴で少し慣れると、これが結構面白い。チーム順位もそれによって変わったりするし、後ろの選手の追い上げとか脱落なども気になってしまう。今回の放送では、アナウンサーが何度も「ジャックポット」を連呼してた。
ちなみに、その関係だろうが得点表示を重視。1位の選手のタイムは表示されるけど、2位以下のタイムは表示されない。2位以下で日本選手が日本新記録かなどはすぐに分からない。
もうひとつ聞き慣れなかったのが「スキンレース」。(距離失念)混合のメドレーリレーでのトップチームが泳法種目を指定する。今回の放送では、女子が自由形で、男子は背泳ぎ。最初8人でスタートして、上位4人で準決勝というかラウンド2。そしてさらに上位2人で決勝=ラウンド3。最初のスタートとラウンド2のスタートまでが3分。ラウンド2からラウンド3までも3分。選手はくたくたで、水中でのクーリングダウンとかプールサイドでのマッサージ、あるいは寝そべったり、、。
競泳で疲労こんぱいの映像が続くのって少ないけど、まさにそんな映像が出る。このレースでの1位には27点、2位には21点、各ラウンドでのジャックポットもありえるので、高得点というか大逆転の可能性大。結構面白かった。
放送はまだ何度かあるみたいなので、次回なども見る(録画再生)つもり。フォーム確認などにも役立てたいと思う。
なお前述のように、今回はハンガリーのブタペストでの開催だけど、本来は世界転戦。新型コロナの関係らしい。個人的には、むしろ1都市での開催の方が良さそうに思う。転戦での飛行機などの移動や各都市での準備も大変だし、選手の方も集中できそうにない。あと、種目的に”混合メドレーリレー”がないのが少し寂しい。(蛇足的には、FINAとは別ならフィン泳も種目に加えると面白そうと思ったけど、さすがにそれは無理か、、。)
蛇足:つらつらと調べたら、昨年のISL大会で、瀬戸大也選手は200m個人メドレーで優勝。しかも世界新。エナジー・スタンダード(Energy Standard)というヨーロッパのチームで、そのチームが決勝に残ったら参加という条件だったらしい。短水路だったり、ヨーロッパチームとしての出場、FINAとの関係で、当時は扱いが小さかった? 逆に、彼の今年の騒動での活動停止もあって、今回のISLには出場せず。そんなことも含めて、目まぐるしさを実感。
追記(2020/11/10):
今日のCS放送を何気に見てたら、(英語だけど)”混合メドレーリレー”が表示された。本日最後のレース。小さな字で何か書いてあって少し気になったけど、そのまま視聴。スキンレースが終わって、「さっ、いよいよかな」と思って期待したけど、本日のダイジェストが流れてそのまま放送終了。
怪訝に思って、冒頭の映像を確認したら、(英語で)今日のチーム得点が同点の場合との但し書き。スキンレースで同タイムなら人数増やすけど、準決勝進出などはチーム数が固定なので、準決勝進出を賭けての競争が必要というわけ。まっ納得だけど、逆に混合メドレーリレーを目にする可能性が非常に低くなって、大いに残念。