奔車紀行

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烏尾尾根と堀山の家~二俣 これで塔ノ岳・表尾根のルートをほぼ踏破

今日は、丹沢の烏尾尾根ルートで表尾根へ。その後塔ノ岳に向かい、下山は大倉尾根の途中から堀山の家~二俣というコース。両方とも、ちょっとマイナーなコース。

 

烏尾尾根は基本的に土道。途中に木の杭による階段もあるが、木の根による道も少なくない。最初の頃と終盤が少し急斜面。展望はさほど良くない。木はヒノキが多い(と思う)。結構キノコが多い気がして、時々撮影した。

 

地図で迷いそうな箇所が記載してあるけど、登る時にはさほど感じなかった。でも、下り(振り返ってみたら)別ルートに行きそうなのも頷けた。一応案内はあるけど、急いでいたり雪とかで少しコースから外れると案内を見失いそうだ。

 

また、途中で石碑あり。”文化7年”って書いてあった。一応写真だけは撮影。上りではちょっと小高い所に見えて、暗いと少し薄気味悪い(と感じたけど、自分だけかも)。

 

[追記。 その石碑のことを書いてあるページを発見。 http://henpeisoku.blogzine.jp/asi/2012/04/373_f0e2.html 信仰や幕府直轄のことを示した石仏のようだ。ちなみに文化7年は1810年。大山の中腹に「女人禁制の碑」があってそれよりは新しいだろうけど、秦野市の丹沢の山中での石碑の中では結構古い方と思える。]

 

 

石碑の先から、一段と勾配がきつくなる。伐採の後の木が横たわってるので登りにくそうに見えるが、九十九曲がりにその間を抜けるような道になってる。その分距離が長くなるし、時々高さのある木の杭階段がじんわりとハムストリングの痛みを誘う。

 

烏尾山の旧トイレ前に到着、山頂はそこそこの人だった。なお、表尾根(特に鎖場)自体は、休日にしては人は少なかったと思う。

 

表尾根では、なんか疲れが残ってるし烏尾尾根で結構体力使ったのか、さほど走れず。ただし、当初から表尾根はゆっくりのつもりではあった。ところが、時々道を譲ってくれる。丹沢のありがたい所だけど、今日は「うっ仕方なし」^.^;と踏ん張って早歩きとかジョグモードにした。なお1回だったか後ろの人の気配があったので道譲ったら、10メートル位で休憩する人がいた。後のグループメンバーを待ってる様子だったけど、単に追いかけてみたということか?? ほんと丹沢を登る人もピンからキリまでいる。

 

尾根では”グミ”の木発見。というか”グミの実”発見。実が小さい。小指の爪の半分くらい。最初は遠目からは別の木かと思ったし、手にとってもまだ疑わしい。つうことで、かじってみた。^.^;  酸っぱいから間違い無さそう。赤く熟れてるのにそうで、一般的なグミとは別の品種なのかもしれない。ある意味原種というか、、、。

 

塔ノ岳は、普段の土日と余り変わらない程度の人ごみ。大倉尾根は、時々グループがいる程度。

 

自宅では、大倉尾根をそのまま大倉に下るつもりだった。烏尾尾根ルートでさほど道迷いすることなく尾根にたどり着いたので、途中から堀山の家~二俣にチャレンジしようという気になった。前から気にはなってたコースだけど、地図では破線の難コースになっている。今日は少し時間の余裕もあるしGPSは持ってたので、道迷いしたらすぐに戻ればいいや位の気持ちでトライしようという気になった。

 

堀山の家を二俣方向にスタートしようとしたら、前の方に人がいた。3人グループ。自分には初コースだった事もあって、少し気が楽になった。追い抜く際に「初めてなんですけど、ずっと不明瞭なんですか?」と聞いたら、黄色のテープを目印にすると良いと教えてくれた。また、赤いテープは少し古いよとも。結構、木に黄色のテープが巻きついてる。石や根にペイントしてある時もあった。木の根道で登山道は不明瞭になってて、時々足を引っ掛けそう。登山道が不明瞭というか、木の根の無い箇所が皆無ということ。数メートル幅程度が木の根登山道というイメージ。

 

道から外れないと、そんなにマーキングが多くなくても良さそうなのにと思った。しかし木の根道の幅が広がってる時があり方向を見失いそうになって、マークが多くてありがたいと思う時もあった。また積雪のことを考えると、石や根のペイントは隠れるので、今くらいが無難なのかもしれない。ちなみに、2,3箇所、ロープでコースから逸れないようにしてある所があった。

 

距離的に2/3程度で、小さな川を渡渉する。地図で分かってたけど、その前後が結構なカーブだし、川原(?)での道が不明瞭になって一瞬立ち止まってしまった。逆に、すぐ上流に小さな滝があって、一休みするくらいが良さそう。地図でのイメージ的には、そのまま平坦な道と思っていたら、2,3つちょっとした上り坂がある。川沿いでのその先は堰になっていて、それを巻くように道ができてる感じだ。なお、そんなに距離は無いけど、渡渉後は林の中の土の道で、爽快な走りができる。

 

塔ノ岳からは、すんなり走れている気がして、西山林道はちょっと頑張って走ってみた。スピードダウンしながらや早歩きにしての体力回復の時はあったけど、ほぼノンストップで大倉まで。二俣-大倉間を30分切りできた。もしかしたらベストタイムかも。^.^;

 

思うに表尾根での疲れは、おにぎり等の腹に溜まるものを食べてなかったせいかもしれない。塔ノ岳の直前でおにぎり、そして塔ノ岳での数分くらいの休憩が有効だったと思える。

 

下山後は、明後日もどこか(案としては大菩薩)に行こうと考えてたので、スーパー銭湯には寄らず最寄り駅の銭湯を利用した。銭湯に着いたら「銭湯ランナー」の幟が目に付いた。神奈川県の組合と大塚製薬が今年2月から、取り組んでいるもの。ニュースで知ってはいたけど、銭湯での幟で思い出した。念のために番台の人に聞いたら、入浴料(450円)でロッカーへの荷物預かりと入浴ができるとの事。(ちなみにその銭湯は駅近くで、サイクリングロードやジョギングコースから少し離れてるのが自分にとっては難点。)

 

今日の距離は18kmとしておく。

 

 

帰路を堀山の家~二俣にしようと思ったのは、これで塔ノ岳を主とする(表尾根主体)西丹沢の登山コースを踏破する事になるため。ただし、帰ってから地図で確認したら、まだ残っているコースがあった。細部では色んな迂回コースもあるので、他はコースの全部塗りつぶしてるというわけでもないけど、、。

 

確認した地図は、「山と高原地図 丹沢」と「東丹沢登山詳細図」。ただし、山と高原地図は2010年版、登山詳細図2014年第2刷。

 

まだ残っているコースの3つ。

 

 ・二ノ塔への菩提もしくは菩提原からのコース

 

 ・新大日への札掛からのコース

 

 ・マルガヤ尾根ルート (鍋割山稜から木橋の箇所へのルート。登山詳細図には出ていて破線。山と高原地図には出ていない。)

 

先頭の二ノ塔への菩提などからのコースはチャレンジするかもしれない。雪でヤビツ峠へのバスが運行中止になった時やナイトウォークして塔ノ岳で御来光などには良さそうに思える。(理由は、蓑毛→ヤビツ峠→富士見山荘跡の道が、深夜だと不気味だったりバイクや車への対応が気掛かりなため。)

 

 

という事で、自分なりに各コースの感想などを記載しておく。大倉尾根、表尾根、鍋割山稜以外は、対比的に登山の人は少ない。

 

 ・大倉尾根(大倉→塔ノ岳):西丹沢での代表的なコース。バカ尾根と呼ばれるように、見通しの良い所は少ないし、単調に近い上りと下りが精神的につらい時があるかも。整備されてる安心感がある反面、雨や雪の時にぬかるんだり木の階段が滑りやすかったりするので注意。

 

 ・ヤビツ峠→三ノ塔:表尾根(ヤビツ峠-塔ノ岳)の一部で、西丹沢でのもう一つの代表的コース。稜線からの展望がすばらしい。ヤビツ峠へのバス便が(大倉へのバス便と対比して)本数が少ないのが難点。また積雪で運行中止となる事あり。ヤビツ峠→塔ノ岳は、終盤や烏尾山に小屋があるが、(多分)烏尾山の小屋は営業してない事もあって、水や食べ物持参でそこそこの体力が必要。

 

 ヤビツ峠からアスファルト道路を使って富士見山荘跡経由で三ノ塔を目指すのが一般的。富士見山荘跡から少し先に”護摩屋敷の水”があるので、個人的にはそこでの水補給が多い。

 

 またヤビツ峠から岳ノ台から三ノ塔への道に合流するコースがある。ただしブッシュが茂ってて、トレランには不向き。個人的には、豪雪などで道路を使うのが危なかったりした時のエスケープルートの扱い。

 

 なお、ヤビツ峠からは大山へのルートもあり。

 

 ・蓑毛→ヤビツ峠山と高原地図の2010年版では柏木林道崩壊と出てたけど、修復されてる。自分の場合、登山を愉しむというよりも、ヤビツ峠への/ヤビツ峠からのルートとして利用。蓑毛からヤビツ峠まで車道を歩いていくのは、狭いしバイクや自転車も多くて危険。蓑毛までのバス便は、ヤビツ峠へよりは多い。伊勢原駅までの道も歩道ありの部分がほとんどで、万一の時は徒歩でも駅にいけるので、蓑毛まで来ればどうにかなるという気持ちになる。

 

 ・三ノ塔尾根:大倉から三ノ塔への道として時々利用する。起点が大倉で、バス便の多さがメリット。展望の悪さは大倉尾根と同様。中盤以降に木の杭の道が多くなり、段差がそれなりにある。戸川林道からの表尾根や大倉尾根への道よりも整備されている。(ビジターセンターで、三ノ塔尾根は県の施設だけど、他の戸川林道からの道は私設の道と聞いたような気がする。)

 

 ・烏尾尾根(新茅山荘跡→烏尾山):戸沢林道から表尾根への道の1つ。最初の頃と終盤が少し急勾配。終盤の方は、九十九曲がりで時々木の杭階段で段差あり。基本的に土の道で、時々小~中くらいの石の混じった道。

 

 ・政次郎(まさじろう)尾根:戸沢林道の終わりから表尾根への道の1つ。木の根と中から大くらいの石の混じった道。石の多さには少し閉口。ほぼ一直線で分かりやすいが、雪などでつい脇に入ってしまうと迷う可能性あり。戸沢林道の終わりからの入り方が、不明瞭かも。川を渡渉するが、その箇所の案内が最近なくなってる(と思う)。

 

 ・書策(かいさく)新道:戸沢林道の終わりから表尾根への道の1つ。山と高原地図の2010年版では、破線で危険マークが記してあるコース。詳細図ではうっすらと示してあり廃道としての扱い。今は、テープ等で立ち入り禁止としてある所が何箇所かある。沢に迷い込んで、滑落死も発生している。自分としても、ちょっと天候などが悪いだけでも避けとくコース。

 

 ・天神尾根:戸沢林道の終わりから大倉尾根(萱場平)へのコース。木の杭階段で段差がある所が多くて、ちょっときつい。自分としては、大倉尾根が混んでる時のエスケープルートとの扱い。

 

 ・大倉→鍋割山:大倉から、西山林道経由で後沢乗越を経てのルート。西山林道は、戸沢林道と比べると全般的に石粒が小さいけど、上がるにつれごつごつした石が多くなる。丸太を結わえた橋での渡渉が2箇所ある。西山林道も戸沢林道も所々起伏はあるものの山道よりは平坦だが、1時間半とか2時間近の歩きの覚悟が必要。

 

 山道は、土の道、小石の道、石・岩の道の混在。川の渡渉箇所もある。個人的には、土道はぬかると、大倉尾根とどっこいどっこいのイメージ。また自分が単独の場合で鍋割山荘の鍋割りうどんを食するのは、天候の悪い時や時間が大きくすらした時程度。

 

 ちなみに鍋割山稜(鍋割山→大倉尾根(金冷シ))は、土の道と木道。走りやすいところもあるが、急勾配を含めての木道や、段差の大きな木の杭の道の部分もある。

 

 ・小丸尾根:鍋割山稜から西山林道の二俣への道。土の道、木の根の道がほとんど。石はさほど大きくないけど、時々中~大の所がといった感じ。案内が皆無だし、複数のトレースになってる所がいくつかあるので、道迷いしないように。

 

 個人的には、大倉尾根や鍋割山への人混みを割ける為に利用する事が少なくない。なお、ぬかる時は、このルートでも鍋割山稜から少し下った所がぬかるむ。

 

 別名「訓練所尾根」と呼ぶというのを最近知った。西山林道の途中に対岸にちょっとした建物と道路脇に銅像が建っている。建物が昔は登山の訓練所で、銅像は登山やその訓練所に貢献した人とのこと。小丸尾根が訓練の中心だったというわけでは無さそうだけど。

 

 ・堀山の家~二俣:木の根道と石混じり道が大半。二俣に近い所で土の道になって(長くないけど)走りやすい箇所あり。案内皆無だけど、テープでのマーキングがあるので、注意すれば問題は皆無。川の渡渉箇所あり。

 

 

  

他に塔ノ岳-蛭ヶ岳-焼山の丹沢主脈も悪くない。ただし、蛭ヶ岳が絡むコースはいくつかあるが、それなりの準備や心づもりが必要。自分の場合はトレランで、その日のうちの下山のためには距離は長くなるし勾配によるダメージもきつい。表尾根もそうだけど、ナイトウォークはできるけど、長いナイトランは止めてた方が良さそう。すぐに木道になったり、ごつごつした石道になったりして危険だ。

 

また塔ノ岳の下の水場は時々利用するけど、丹沢主脈での他の水場は、不動の峰の水場は少し危なっかしくてかつ水量が少なくて1回しか利用してない。地図には他に水場マークがあるけど、表尾根や丹沢主脈の尾根まで上がると水は皆無と思った方が良い。もちろん山荘はあるので、それ前提にする作戦はあり。

 

丹沢山へのルートとして、丹沢主脈でのルートの他に、宮ヶ瀬からの丹沢三峰経由のコースがある。個人的には好きなコース。また宮ヶ瀬からアスファルト道路経由で塩水峠のゲートまで来て丹沢山へというルートがある。車利用なら便利だけど、走りでは塩水峠のゲートまでがそれなりにきつい。歩道分離の所があったりなかったりで、車もスピード出すので、ちょっと危険。

 

その他、弘法山-大山のルートはトレラン練習として何度か利用している。大山関係では、日向薬師経由のルートが気に入ってるけど、大山山頂の混雑に閉口して最近は余り利用してない。また、大山北尾根のルートは走れる所が皆無だし、山頂近くが崩落してたりして、再度行く事はないだろうというコース。北尾根までのアスファルト道路(林道)が結構傷んでて、走りにくいのも難点。崖崩れ以外に、排水溝が無くて冬場に凍結してる所がいくつもあった。

 

 

なお、以下は最近、丹沢にて撮影した写真。

 

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登山道の一部が崩落してて、ロープを渡してあった所で撮影したもの。ボルトとかアンカーと呼ばれるものかと思うが、詳しくは知らない。

 

こういうのに遭遇すると、山屋さんや沢屋さんがいてラッキーと思う。トレランのレースだって、山岳連盟の主催だったり協賛だったりが少なくない。ハセツネのレースなどでのエイドやコース設営は山岳協会の人達。

 

時々、山を我が者顔で突っ走る連中の事が話題となる。トレランレース中止を唱える人には、自然保護以外に、そんな弊害を気にしてる人も少なくないだろう。そんな連中は、もっと”共存してるんだ”という意識を持つべきだと思う。

 

 

丹沢は、自宅からは奥多摩よりも近いので、これからも時々利用すると思う。戸沢林道から表尾根への道を全て通ったので、表尾根からのエスケープにも不安が少なくなった。主脈や表尾根を使ったロングコースにチャレンジしてみようかと思う。

 

 

 

 

 

 

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