奔車紀行

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鹿児島・磯間嶽へ 雨で頂上へも周回もできなかったけど、、、

鹿児島の実家に帰省。今まで帰省を兼ねて、開聞岳宮之浦岳への登山を行ったけど、今回は「磯間嶽(いそまだけ)」へ。

当初は野間岳や金峰山が頭に浮かんだが、南薩の山々の山行記を読んだら、磯間嶽が結構目に留まった。福岡など結構遠方から訪ねる人が多い。というか山行記を書くようなアクティブな人達が惹かれる山と言っても良いのかもしれない。標高は、たったの363m。

実は恥ずかしながら、南薩の出身なのに磯間嶽って全然知らずに、どこかも当初は分からず。新しい九州百名山にもなってるし、奇岩もいくつかあるし、鎖場などで登り応えがありそうと、興味が出てきて詳しく調べた。 大体の場所が分かりトレーニングのつもりで実家から走っていくか悩んだけど、そこまでにいくつかの峠があって安全策で自転車にした。

調べると、磯間嶽にはメジャーな登山口が2つ。津貫口(一般的には岩稜登山口)と大浦側の登山口。そしてマイナーなのが北登山口。実家からは北登山口の方が近い。 当初のルートは、以下のヤマレコの人のルートを逆周りのつもりだった。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-591100.html 上の地図での、(スタートとゴールの)右側が北登山口。左の道に接しているのが、大浦登山口と岩稜登山口。ただし正確には、道から入り込んだ所に登山口はある。

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カシミールでの(予定)ルートと実際のトラック。紫がルートで、赤がトラック。 迷うといけないので、自転車も含めて一応GPSを携帯して入力したルートを頼りに向かった。ただし、そのルートも、電子地図に登山ルートがあるわけでもなく、結構アバウト。

磯間嶽へは、国道225号線、県道275号線、国道270号線、県道270号線を利用した。もう少し短いルートも考えられたけど、一度県道275号線の鉄山(地元では”てっじゃま”と呼ぶ)を通ってみたかったため。県道275号線を始め、どの道もそれなりの長ーーーい勾配。

後述するようにリタイアしたからさほど疲れが残らなかったけど、周回してたら終盤では肉離れが再発したかもしれない。走っていかずに良かった~と思った。(走っていくのなら、時間的に余裕を持ってプランニングかな。)

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国道225号線と県道275号線の分岐。 県道に進もうとしたら、結構な雨が降ってきた。野菜販売のパラソルに雨宿りさせてもらった。天気予報では、今日はずっと曇りマークだったのに、、、。(ここ2,3日は時々の降雨。天気予報で、今日を意を決してのスタートとなっただけに、少しガッカリ。ただし、引き返そうとの意識にはならず。)

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木々の先に見えるのは、ごみ焼却場。ふた昔ほど前に、ダイオキシン対策のことが全国的なニュースになったところ。体力的に休憩する必要性は微妙だったけど、写真撮影兼ねて小休止。

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峠。そこを超えると、結構長めの下り。

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国道270号線への合流。この直前でちょっとした登りがあって、少し予想外。(後で調べたら、ショートカットできる道はあるみたい。)

国道270号線は、一度葬儀で、鹿児島空港→枕崎に直行した時にバス経由で通った。平らな所もあるにはあるけど、ピークがいくつか。その時ロードレーサーの人を車窓から見たけど、結構苦しそうだった。 上り時での車の通行などを気にはしたけど、所々歩行者用道路というか路肩道があったのでそちらを利用した。

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さつま白波」で有名な本坊酒造。発祥の地だと思う。昔はすぐ近くを汽車が通っていた(らしい)。駅舎か駅向けの倉庫らしき建物や線路跡らしき道が残ってた。

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県道270号線との分岐。

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県道270号線と県道271号線があり、くねくねした道で、磯間嶽への道が分からなかったらどうしようと気にしてた。しかし国道から離れてしばらくすると、なんと磯間嶽への”道標”あり。拍子抜けはオーバーだけど、えらい安堵感。

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事前にストリートビューで、分岐から磯間嶽の北登山口までの道をチェックしたが、木に覆われてる所が多い長ーーい坂道で、両脇に苔が多い。カーブも多くて、走るにも自転車でも、壮快にはなれそうになかった。というか少し危険そう。 でも思ってたよりも木漏れ日もあって、少し安心した。それでも長いのぼりで距離感もないので、余り無理せずにこぐ事にした。

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登山口は道標ですぐに分かった。右の写真のように少し先にも登山口があったけど、合流する感じ。車も2,3台なら停められそうに思った。ちなみに今回は、行きも帰りも磯間嶽への道標と登山口の間では、人にも車にも遭遇せず。


自転車用のヘルメットは付けたまま登山スタートした。どっかに置いとくわけにも行かないのが理由だけど、鎖場が危険そうで登山用ヘルメットの代わりでもあった。ちなみに、念のためにカラビナも購入して持参。(本来ハーネスとかも使うべきだろうけど、そこまでは不要というか今後使うと思えないので、それは購入せず。)

下は、実家においてるジャージ。上はTシャツ。靴だけは、昔のトレラン用を実家に置いてたのでそれを利用した。実は登山というかトレラン用のウェアを帰省の際に持ち帰ろうかと思ったけど、天気予報が暑過ぎるようで悩んでいるうちに持ち帰るのを忘れてしまった。

後は大きなウェストポーチにして、ペットボトルの水や自宅で作ってもらったおにぎり。自転車でのサングラスはウェストポーチに仕舞った。自転車のために手袋を使ったけど、登山時もそのまま利用した。考えると、自転車用のヘルメットなど、ある意味、偉くちぐはぐな格好。

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いきなりの急登で、しかも登山道が明瞭じゃない。見渡すとテープが見つかったし、遠くにピークらしきのが分かったけど、それらがないとうんざりしそうな道。

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すぐに分岐の道しるべが見えてきた。

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そしたらすぐに、人形岩。人の顔に近い、奇岩。 余りにすぐに着いてしまって、驚いてしまった。

しばらくしたら、中高年のカップル。こんな日にも来る人いるんだ~と思いながら、ちらっと挨拶程度。

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ほんとは巻いた方が良かったけど、この岩の間を。

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すると、磯間嶽山頂への鎖場が見えてきた。 「さ~チャレンジするぞ~」と思って、足をかけたけど、なんか滑る。岩の方もだけど、今までの粘土質の道のせいもあるだろう。 鎖の方も滑りやすいし、カラビナを引っ掛けられない。つうかカラビナって、普通は鎖の穴に通すもんじゃないと思う。今回持参したのはそこそこの大きさなので、鎖の穴に通す事もできなさそう。脚立が欲しいくらい気持ちになった。

少し考えて、1,2分で、諦める事にした。山行記では道具無しで登ってるのがほとんどだったけど、中にはザイール使ったり保険のことが書いてあるサイトもあって、判るような気がした。 で、気分を切り替えて、周回コースを目指した。まずは、大浦登山口へ向かって下山。

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苔のむした岩とかがあって、ほぉ~。

こちらもテープで道が分かるけど、一度道を見失ってしまった。人が皆無だし、雨も降り出してきて、不安の絶頂。幸い、しばらくして登山道に戻れたけど、周回はコースを知ってないので大変かな~と思えてきた。

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林道に出て、少し下ったら大雨。まだ11時半だったけど、なんか神様・仏様が止めなさいと言ってるようで、あっさりと引き返す事にした。 登山道入口の少し先で、雨の中おにぎり食べながら休憩して、その後磯間嶽を再度目指した。

おにぎり食べてる時に複数の人の声がして、登山道入口からしばらく行ったら先ほどの中高年カップル。結局登山の最中に人気を感じたのは、この2グループのみだった。

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磯間嶽の後に、少し岩稜コースを通ってみようと進んだ。登山道かなと思って降りたら、こちらもちょっとした苔の多い道。道として良さそうに思えたものの、岩稜コースはこんなく下るはずはなくて道迷いに思えて、急ぐような格好で元の地点へ戻った。そして、無理しない方が良さそうと帰路につくことにした。

ちなみに、人形岩の近くで、携帯電話の呼び出し音。電話も通じた。登山口では圏外だったように思うので、少し不思議。(野間岳の方に電波塔のようなものがあったり、他の基地局からの電波が届くのかもしれない。)

磯間嶽の山頂に行けなかったし、周回コースも達成できず、達成感がいまひとつだった。仕方ないと言えなくもない。次回は、同窓生とかとのチャレンジも良いな~と考えた。

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達成感がいまひとつだな~と思いながら自転車を置いてるアスファルト道路に近づくと、なにやら白いもの。ギンリョウ草。近くにポツリポツリと咲いて(?)た。 久しぶりに見た。もしかしたら、鹿児島では初めて目にしたかも。まっ、ある意味お土産というか、次回頑張ってね見たいな授かりものだったかもしれない。

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置いてた自転車の近くにはサワガニ。

少し残してたおにぎりを食べ終えたりして休憩後、登山口から自転車でスタート。県道275号線が、長ーーーい上りになるけど仕方ない。 県道275号線を含めて余り無理しなかったせいか、つりそうにもならずに実家にたどり着いた。

 

14時過ぎで、その後晴れ間も見えたので、無理して周回しても良かったかもと思ったけど、あくまで結果論。 距離は自転車が往復で50.6km。登山が3.6km。8時40分に実家をスタートして、10時39分に登山口。12時46分に登山口をスタートして14時7分に実家に着いた。 そんなに疲れは残らず、次回はもう少し天気の良い時に、頂上と周回をチャレンジしようと思った。

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